休むに似たり

意味のない考えをぐるぐると巡らせるADHD女の思考の記録

暇が続けば少しは働きたくなるらしい

3日くらいならいくらでもぐうたらしていられる人間ですが、さすがに4日目になると「ちょっとくらい何かしないと腹も全く減らない、やばいのでは」となるし、5日目となると「暇だし家事でもして時間をつぶすか」という気持ちも生じてくるようです。

しかし「こういう気持ちが自然にわいてくるまで待つ」戦略は、それまでに浪費する時間を考えるとコストパフォーマンスは最悪といえましょう。ともあれ、人間というのはやはり「常に」ではなく「怠けることを欲するとき」怠けるのであって、どれほど怠け者であっても「働くことを欲するとき」というのがないわけではない、程度問題だということがわかります。日頃は怠けることを欲している時に怠けられない状態の苦しさが慢性化しているせいで「自分は働くことが嫌いなんだ」という自己認識になっているのでしょう。

とにかく現在私は自発的に掃除をして洗濯をしていい気分になっているという年に1度あるかないかのレアな精神状態にあります。

掃除というのはとにかく苦痛なのですが、最近そうでもなくなるグッズが家にやってきたのです。

それは「埃センサーつきコードレス掃除機」(アイリスオーヤマ)。

そんなもんで掃除の苦痛が和らぐのは、私にとっても非常に意外だったのですが、まあ経緯をお話しします。

これは父が買ってきたものです。私が階段の掃除をほうきでやってると階下に埃が落ちてくるのが嫌だったらしく「階段はこれを使え」と買ってきたのですが、私自身は嫌々やっている階段の掃きおろしにあれこれ指示だしされること自体が本当に不愉快で、「なんでお父さんは自分では使いもしないものを買ってきて私に押し付けるの!?」とプリプリしていました。
とにかく「掃除用具を工夫してみたら掃除が楽になるのでは」なんて、考えるのも苦痛なくらい掃除が嫌いなんです。

ですがまあ、買ってしまったものを使わないでおくのもなんなので、しぶしぶとりあえず2階の廊下を掃除機掛けしてみたところ「あ、これ埃センサーついてるんだ。埃がなくなると勝手に吸引しなくなるんだ」というのがわかったわけです。
この「埃がなくなると吸引しなくなる」というガジェットがなんでか私の心にヒットしたのです。

視力と注意力が低いせいなのでしょう、私は汚れを発見して取り除くということに苦手意識が強かったのです。それが、掃除機が勝手に判定してくれるので驚くほど気持ちが楽になり、埃を探知するゲーム感覚で掃除機掛けをするようになったのです。

掃除機掛け以前に片付けができないので、自室ではあんまりできないんですが、それでも「この片付け作業が終われば『掃除機で遊べる』!」という動機付けで多少がんばれている気がします。連休中は暇だったので私もこまめに整理をしていたのです。暇じゃなくなれば元の木阿弥になりそうな気がしますがまあそれはおいといて。

(まあ実際は4月に職場から持ち帰った未整理の段ボール箱に追加で自室内のどうしたらいいかわからないものを詰め込んでいるだけの状況で、あの箱を再び開くことだけは恐ろしくてできないでおります)

まあ、このように、昨今の一般人の皆様がルンバに丸投げしている作業にちょっとはまって部屋がきれいな状況なのが私です。いつまで続くかはわからないんですが…

これが今度はルンバを買って「ルンバに円滑に作業を進めてもらうための環境づくりゲーム」にハマることができれば1歩前進ということになるのかもしれません。まだそこまでの境地には達することができなさそうです。

このゲーム感覚掃除の難点なのですが…

普段あんまりに汚くしているもので、自室、2階、階段、1階と続けてやるとすぐに掃除機のバッテリーを使い切ってしまうのです。すると、使い切ったところで私のやる気も終了します。

充電のために休憩していたら母に「最後のそれくらいの埃ならおそうじシート使ってとっちゃいなさいよ」とツッコミ入れられて、頭では「まったくごもっとも」と思いながらも感情的には「それじゃつまんないじゃん」と非常にムッとしておりました。

自分が楽しくやる方法をなんとか編み出して、嫌々「ちゃんと」やるよりも不完全でも自主的にやりたいと今の私は思っているんですが、普通の人は「掃除は遊びじゃない」「やらなければならないこと」と思っているわけで(しかも私は経験上そう考えると全く掃除ができなくなるわけで)、そこのところの折り合いが全然つかないです。10点が40点になって自分では満足していても周囲から「100点とはいわないけど70点はとりなさいよ」と言われる。

でも、10点だった頃の自分を自分だけは覚えていてやって、「40点もとれるようになったなんて成長したな」と自分に言い聞かせてやろうと思います。